「二人目の子どもが産まれたら、今の収入でやっていけるかな…」
「子どもの教育費って、一体いくら準備すればいいんだろう?」
「毎日節約を頑張っているつもりなのに、なぜかお金が貯まらない…」
30代の子育て世代、特にこれから二人目のお子様を迎えるご家庭では、こうしたお金の悩みが尽きないのではないでしょうか。
実は、その漠然とした不安の正体は、家計が「見える化」されていないことにあります。
この記事では、そんな30代子育て夫婦が「貯蓄体質」を根本から育てるための「家計見直しシート」の作り方と、具体的な実践法を徹底的に解説します。
難しい専門知識は一切不要です。
この記事を読み終える頃には、あなたも「我が家だけの家計見直しシート」を手にし、漠然としたお金の不安から解放され、未来への確かな一歩を踏み出しているはずです。
なぜ今、家計の見直しが必要なのか?
「なんとなく家計簿はつけているし、大きな無駄遣いもしていないはず…」
そう思っているご家庭ほど、実は危険信号が灯っているかもしれません。
特に30代の子育て期は、人生の中でも特に大きなライフイベントが集中する時期。
「なんとなく」の家計管理では、あっという間に家計が火の車になりかねないのです。
第二子妊娠で家計にどう影響する?
一人目のお子様の育児で、ある程度の支出の増減は経験済みかもしれません。
しかし、第二子の誕生は、単純に支出が2倍になるわけではありません。
食費や日用品費はもちろん、水道光熱費も上がります。
チャイルドシートやベビーカーは上の子のお下がりが使えても、洋服やおむつ代は確実にかかります。
そして、見落としがちなのが、外出時の交通費やレジャー費の増加。
家族4人での移動は、想像以上にお金がかかるものです。
これらの「じわじわ増える出費」が、気づかぬうちに家計を圧迫していくのです。
教育費・住宅費・出産費…“予測できる出費”に備える
子育て世代にとって、避けては通れないのが大きな支出の波です。
▼ 今後予測される大きなライフイベントと費用(一例)
- 出産費用: 約40万円~50万円(公的補助を差し引いた自己負担額)
- 住宅購入: 数千万円単位のローン
- 子どもの教育費:
- 幼稚園~高校(すべて公立):約570万円
- 幼稚園~高校(すべて私立):約1,840万円
- 大学(国公立):約250万円
- 大学(私立文系):約400万円
- 大学(私立理系):約550万円
(参考:文部科学省「令和3年度子供の学習費調査」、日本政策金融公庫「令和3年度 教育費負担の実態調査結果」)
これらの金額を見て、改めて「しっかり準備しなくては」と感じた方も多いでしょう。
これらの“予測できる出費”に対して、いつまでに、いくら準備する必要があるのかを具体的に計画することが、家計見直しの大きな目的の一つです。
「見える化」しないと気づけないムダ
家計を見える化する最大のメリットは、「無意識の支出(=ムダ)」に気づけることです。
例えば、
- 月額課金のサブスクリプション: 使っていない動画配信サービスやアプリ
- コンビニでの「ついで買い」: 毎日のコーヒーやお菓子
- お得なはずの「まとめ買い」: 使い切れずに廃棄してしまう食材
一つひとつは少額でも、年間で計算すると数万円、数十万円の大きな金額になっているケースは少なくありません。
家計見直しシートは、こうした「お金の漏れ」を発見するための“探知機”の役割を果たしてくれるのです。
家計見直しの第一歩:支出の見える化
それでは、具体的に家計見直しのステップに入っていきましょう。
最初のステップは、とにかく「使ったお金の流れをすべて把握すること」です。
ここが一番地味で面倒な作業かもしれませんが、最も重要な土台となります。
使ったお金の流れを洗い出す
まずは、直近1ヶ月分、できれば2〜3ヶ月分の支出をすべて洗い出してみましょう。
- 現金払い: レシートや領収書をすべて集める
- クレジットカード: 利用明細を確認する
- キャッシュレス決済(〇〇Payなど): 利用履歴を確認する
- 銀行引き落とし: 通帳やインターネットバンキングで確認する
ポイントは、「何に」「いくら」使ったかを、1円単位で正確に把握することです。
「だいたい食費は〇万円くらい」といったどんぶり勘定は、この段階では一旦忘れましょう。
固定費・変動費を分類する
次に、洗い出した支出を「固定費」と「変動費」の2つに分類します。
この作業が、後々の見直しの効率を大きく左右します。
【支出の分類例】
- 固定費: 毎月ほぼ決まった金額が出ていくお金
- 住居費: 家賃、住宅ローン、管理費
- 水道光熱費: 電気、ガス、水道(基本料金部分)
- 通信費: スマホ代、インターネット料金
- 保険料: 生命保険、医療保険、学資保険
- 教育費: 保育料、習い事の月謝、給食費
- サブスクリプション: 動画配信、音楽配信など
- その他: 駐車場代、お小遣い(定額の場合)
- 変動費: 月によって変動するお金
- 食費: 食材、外食費
- 日用品費: トイレットペーパー、洗剤など
- 水道光熱費: 使用量に応じた変動部分
- 交通費: ガソリン代、電車代
- 娯楽費: レジャー、交際費
- 子ども費: おむつ代、ミルク代、衣類
- 医療費: 病院代、薬代
- その他: 被服費、美容費、雑費
▼ なぜ分類が重要なのか?
節約と聞くと、多くの人が食費や娯楽費といった「変動費」を削ろうとします。
しかし、効果が大きく、一度見直せば効果がずっと続くのは「固定費」の方なのです。
例えば、スマホの料金プランを一度見直すだけで、毎月数千円、年間で数万円の節約につながります。
この分類作業によって、どこから手をつければ効率的に家計を改善できるかが見えてきます。
レシート集め→週1で家計チェックが最強
「毎日家計簿をつけるのは無理…」
そう感じている方にこそおすすめしたいのが、「レシートを全部集めて、週に1回だけチェックする」という方法です。
【週末家計チェックの流れ】
- 玄関やリビングなど、目につく場所に「レシート入れBOX」を用意する。
- 買い物から帰ったら、財布の中のレシートをすべてBOXに入れる。
- 週末の決まった時間(例:土曜の朝30分など)に、BOXの中のレシートを家計簿アプリやシートに入力する。
この方法なら、日々の負担はほとんどありません。
大事なのは、レシートを溜め込みすぎないこと。
週に一度のチェックを習慣化することで、その週の使いすぎを翌週にリカバーするなど、細かな軌道修正が可能になります。
家計見直しシートの作り方【初心者向けテンプレ付き】
さあ、いよいよ本題の「家計見直しシート」の作成です。
完璧なものを作ろうと意気込む必要はありません。
まずはシンプルな形から始めて、ご家庭の状況に合わせてカスタマイズしていくのが成功の秘訣です。
準備するもの(紙・Excel・アプリ)
家計管理ツールは、自分が一番続けやすいものを選ぶのがベストです。
- ① ノートとペン(紙):
- メリット: 手軽に始められる、自分の好きなように書ける、お金を使っている実感を得やすい。
- デメリット: 計算が面倒、グラフ化しにくい、紛失のリスク。
- ② ExcelやGoogleスプレッドシート(PC):
- メリット: 自動計算で楽、グラフ作成が簡単、自分仕様にカスタマイズしやすい。
- デメリット: PCを立ち上げる手間がある、関数などの知識が少し必要。
- ③ 家計簿アプリ(スマホ):
- メリット: レシート撮影で自動入力できるものが多い、銀行口座やクレジットカードと連携できる、いつでもどこでも入力できる。
- デメリット: 無料版は機能制限がある、サービスが終了する可能性がある。
どれも一長一短ありますが、初心者の方にはまずExcelやGoogleスプレッドシートをおすすめします。
自動計算の便利さと、カスタマイズの自由度のバランスが良いためです。
入力すべき5項目(収入、固定費、変動費、特別費、貯蓄)
家計見直しシートに最低限入力すべき項目は、以下の5つです。
- 収入:
- 夫の給料(手取り)
- 妻の給料(手取り)
- 児童手当
- その他(副業収入など)
- → 合計収入
- 固定費:
- 住居費
- 水道光熱費
- 通信費
- 保険料
- 教育費
- お小遣い
- その他
- → 固定費合計
- 変動費:
- 食費
- 日用品費
- 交通費
- 娯楽費
- 子ども費
- 医療費
- その他
- → 変動費合計
- 特別費:
- 毎月ではないが、年間で発生する大きな支出。
- 例:固定資産税、自動車税、車検代、旅行費、冠婚葬祭費、家電購入費など。
- → 年間の特別費を予測し、12で割った金額を毎月積み立てるのが理想。
- 貯蓄:
- 先取り貯金
- iDeCo、つみたてNISAなど
- → 貯蓄合計
そして、最後に以下の計算式で、その月の収支を確認します。
収支=合計収入−(固定費合計+変動費合計+特別費積立+貯蓄合計)
この収支がプラスになれば黒字、マイナスになれば赤字です。
おすすめテンプレート例(表で紹介)
ここでは、GoogleスプレッドシートやExcelで簡単に作成できるシンプルなテンプレート例をご紹介します。
これをベースに、ご自身の家庭に合わせて項目を増やしたり減らしたりしてみてください。
【月次 家計見直しシート(サンプル)】
| 項目 | 予算(円) | 実績(円) | 差額(円) | メモ |
|---|---|---|---|---|
| 収入 | ||||
| 夫:給与(手取り) | 300,000 | 305,000 | +5,000 | 残業代が多かった |
| 妻:給与(手取り) | 80,000 | 80,000 | 0 | |
| 児童手当 | 15,000 | 15,000 | 0 | |
| 収入合計 | 395,000 | 400,000 | +5,000 | |
| 支出 | ||||
| ▼固定費 | ||||
| 住宅ローン | 100,000 | 100,000 | 0 | |
| 水道光熱費 | 15,000 | 18,000 | -3,000 | エアコン使用で電気代増 |
| 通信費 | 10,000 | 8,000 | +2,000 | 格安SIMに変更の効果が出た |
| 保険料 | 20,000 | 20,000 | 0 | |
| 教育費(保育料) | 30,000 | 30,000 | 0 | |
| 夫:小遣い | 20,000 | 20,000 | 0 | |
| 妻:小遣い | 10,000 | 10,000 | 0 | |
| 固定費合計 | 205,000 | 206,000 | -1,000 | |
| ▼変動費 | ||||
| 食費 | 60,000 | 65,000 | -5,000 | 外食が2回多かった |
| 日用品費 | 10,000 | 8,000 | +2,000 | セールでまとめ買い |
| 交通費(ガソリン) | 8,000 | 10,000 | -2,000 | 週末の遠出で増加 |
| 子ども費 | 15,000 | 12,000 | +3,000 | オムツのストックがあった |
| 娯楽費 | 10,000 | 15,000 | -5,000 | 映画鑑賞 |
| 医療費 | 5,000 | 3,000 | +2,000 | |
| 変動費合計 | 108,000 | 113,000 | -5,000 | |
| ▼特別費積立 | 20,000 | 20,000 | 0 | 年間24万円分(旅行、税金用) |
| ▼貯蓄 | ||||
| 先取り貯金 | 50,000 | 50,000 | 0 | 財形貯蓄 |
| つみたてNISA | 10,000 | 10,000 | 0 | 夫婦それぞれ5,000円ずつ |
| 貯蓄合計 | 60,000 | 60,000 | 0 | |
| 支出合計 | 393,000 | 399,000 | -6,000 | |
| 月次収支 | +2,000 | +1,000 | -1,000 | 黒字達成! |
無料で使えるダウンロードサイト紹介
自分で作るのが大変という方は、無料で使えるテンプレートを活用しましょう。
「家計簿 テンプレート 無料」「家計管理シート ダウンロード」などのキーワードで検索すると、多くのサイトが見つかります。
- Microsoft Officeの公式サイト: Excel用の様々なテンプレートが用意されています。
- 有名な家計簿アプリの公式サイト: ZaimやマネーフォワードMEなどのサイトでは、連携して使えるスプレッドシートテンプレートを提供していることがあります。
- 個人ブログや情報サイト: FP(ファイナンシャルプランナー)などが監修した、より実践的なテンプレートが見つかることもあります。
ご自身の使いやすいもの、信頼できると感じるものを選んでみてください。
「貯蓄体質」を育てる3つの習慣
家計見直しシートは、作って終わりではありません。
むしろ、ここからがスタートです。
シートを活用して「貯蓄体質」を育てるための、3つの重要な習慣をご紹介します。
毎月“先取り貯金”をルール化
貯金が苦手な人に共通するのは、「余ったら貯金しよう」と考えてしまうことです。
これでは、お金はいつまで経っても貯まりません。
貯蓄体質になるための鉄則は、「収入があったら、まず貯金額を別口座に移す」こと。 これを「先取り貯金」と呼びます。
給料振込
↓
【最優先】貯蓄用口座へ自動振替(例:5万円)
↓
残ったお金で1ヶ月生活する
このように、貯金は「支出」の一番最初の項目だと考えてください。
会社の財形貯蓄制度や、銀行の自動積立定期預金などを利用すれば、意志の力に関係なく、強制的にお金を貯める仕組みを作ることができます。
週1で夫婦ミーティング(家計会議)
家計管理は、どちらか一方に任せきりにすると、不満や無関心を生む原因になります。
そこでおすすめなのが、週に1回、15分でも良いので「夫婦で家計について話す時間」を設けることです。
- 議題の例:
- 先週の支出の振り返り(家計見直しシートを見ながら)
- 「思ったより食費がかさんだね。来週は自炊を増やそうか」
- 「格安SIMに変えたら、こんなに安くなったよ!」
- 来週の大きな出費の予定共有
- 欲しいもの、やりたいことの相談(「〇〇を買うために、来月は節約を頑張ろう」など)
このミーティングの目的は、お互いを責めることではありません。
家計という「チームのプロジェクト」を、夫婦という「最高のパートナー」と一緒に進めていくための作戦会議です。
お互いの頑張りを認め合い、ポジティブな雰囲気で進めることが長続きのコツです。
年間支出の予測シートでボーナスも有効活用
毎月の家計管理に慣れてきたら、次は視点を「年間」に広げてみましょう。
先ほど紹介した「特別費」を管理するための、**「年間支出予測シート」**を作成します。
【年間支出予測シート(サンプル)】
| 発生月 | イベント・支出項目 | 予測金額(円) | 準備状況 | メモ |
|---|---|---|---|---|
| 1月 | お正月帰省 | 50,000 | 済 | |
| 2月 | ||||
| 3月 | ||||
| 4月 | 固定資産税 | 80,000 | 積立中 | ボーナスで補填予定 |
| 5月 | 自動車税 | 35,000 | 積立中 | |
| 6月 | 夫ボーナス支給 | |||
| 7月 | 家族旅行 | 150,000 | 積立中 | |
| 8月 | 妻の誕生日 | 10,000 | 済 | |
| 9月 | 車検 | 120,000 | 積立中 | ボーナスで補填予定 |
| 10月 | ||||
| 11月 | 七五三 | 30,000 | 積立中 | |
| 12月 | 妻ボーナス支給 | |||
| 年間特別費合計 | 475,000 |
このシートがあれば、ボーナスを「何となく使ってしまう」という事態を防げます。
「夏のボーナスからは、旅行費15万円と、固定資産税・車検代の不足分〇万円を補填しよう」といった具体的な計画が立てられ、ボーナスを戦略的に活用できるようになるのです。
共働き?専業主婦?家庭別の家計管理スタイル
家計の状況は、働き方によっても大きく異なります。
ここでは、3つの家庭スタイル別に、家計管理のポイントと注意点を解説します。
専業主婦家庭のポイント:1馬力でも回る家計構築
収入源が一つの専業主婦(主夫)家庭は、収入の増減が少ない分、計画を立てやすいというメリットがあります。
その一方で、不測の事態(病気や失業など)に備える必要性がより高くなります。
- ポイント①:収入の15%~20%の貯蓄を目指す
- まずは手取り収入の15%を先取り貯金する仕組みを作りましょう。家計見直しが進み、余裕が出てきたら20%を目指します。
- ポイント②:固定費の見直しを徹底する
- 収入が限られているからこそ、通信費や保険料などの固定費削減が家計改善の大きなカギを握ります。
- ポイント③:パートナーの「お小遣い制」を工夫する
- お小遣いの範囲(昼食代、飲み会代など)を明確にし、お互いが納得できる金額を設定することが重要です。感謝の気持ちを伝えることも忘れずに。
共働き家庭の注意点:財布を分けずに連携する
収入源が二つある共働き家庭は、経済的に余裕がある反面、お互いの支出に無頓着になりがちで、「貯蓄ゼロ」というケースも少なくありません。
- 注意点①:「夫婦の財布」を一つにする
- お互いの給料を一度一つの口座にまとめ、そこから生活費や貯蓄を捻出する「お小遣い制」が最もお金が貯まりやすい方法です。
- これが難しい場合は、項目別に担当を決める(例:夫が住居費・水道光熱費、妻が食費・日用品費など)方法もありますが、必ず共有の貯蓄用口座を作り、毎月決まった額を入金するルールを徹底しましょう。
- 注意点②:ライフプランの共有を密にする
- 「いつ家を買うか」「子どもは何人欲しいか」「いつまで働き続けるか」といった将来のビジョンを共有し、そこから逆算して必要な貯蓄額を夫婦で確認し合うことが不可欠です。
- 注意点③:税金や社会保険の知識を持つ
- 産休・育休中の社会保険料免除や、配偶者控除など、知っているだけで得をする制度はたくさんあります。夫婦で情報収集する習慣をつけましょう。
育休中・産休中に見直すべき3つの項目
育休・産休中は、収入が一時的に減少する、家計見直しの絶好のタイミングです。
この時期に家計のスリム化をしておけば、復職後の貯蓄ペースを大きく加速させることができます。
- 保険の見直し:
- 独身時代に入った高額な死亡保障は、本当に必要ですか? 公的な遺族年金なども考慮し、今の家庭に必要な保障額に見直すことで、保険料を大きく削減できる可能性があります。
- 通信費の見直し:
- 大手キャリアから格安SIMに乗り換えるだけで、夫婦で月々1万円近く節約できるケースも。家にいる時間が増えるため、スマホのデータ容量が少ないプランに変更するのも手です。
- お小遣いの見直し:
- 外でのランチや飲み会が減るこの時期は、夫婦のお小遣いを一時的に減額するチャンスです。復職したら元に戻すなど、期間限定のルールとして話し合ってみましょう。
よくある失敗例とその対策
家計管理を始めたものの、うまくいかない…というご相談は非常に多いです。
ここでは、金融の専門家視点で、よくある失敗例とその具体的な対策を解説します。
※あくまで一般的な対策であり、個別の状況については専門家への相談もご検討ください。
「記録はしてるけど貯まらない」ケース
【ありがちな状況】 毎日真面目に家計簿をつけている。支出の記録は完璧。でも、月末になるといつもギリギリで、貯金が増えている実感がない。
【原因】 記録することが目的化してしまい、「振り返り」と「改善(アクション)」ができていない状態です。家計簿は、ただの記録ノートではなく、未来の行動を変えるための「分析ツール」です。
【対策】
- 「予算」を立てる:
- 前月の実績を参考に、「今月は食費をあと3,000円減らそう」「娯楽費は1万円以内に収めよう」といった具体的な「予算」を立てます。
- 月末に「予算」と「実績」を比較し、なぜそうなったのかを振り返る(=夫婦ミーティング)ことで、初めて次のアクションが見えてきます。
- 「週締め」を導入する:
- 月末にまとめて反省しても、すでに手遅れです。
- 週末に「今週は予算オーバー気味だから、来週は外食を控えよう」といった小さな軌道修正を繰り返すことが、月間の予算達成につながります。
「節約しすぎてストレス」な家庭にありがち
【ありがちな状況】 電気はこまめに消し、食費を切り詰め、欲しいものも我慢…。”節約”という言葉に縛られ、家庭の雰囲気がギスギスしている。
【原因】 生活の質や心の満足度を下げてしまう「我慢の節約」をしていることが原因です。特に、毎日向き合う変動費(食費など)ばかりを削ろうとすると、ストレスが溜まりやすくなります。
【対策】
- 「固定費」から見直す:
- 前述の通り、効果が大きく、一度やればストレスなく効果が続く「固定費」の見直しから優先的に行いましょう。通信費や保険料の見直しは、生活の満足度を下げずに支出を減らせる代表例です。
- 「聖域(サンクチュアリ)」を作る:
- 「これだけは削らない」という項目を決めましょう。
- 例えば、「月に一度の家族での外食」「夫婦の趣味にかけるお金」「子どもの教育に関する投資」など。
- メリハリをつけることで、節約生活に潤いが生まれ、継続のモチベーションになります。
「ボーナス頼りの家計」からの脱却法
【ありがちな状況】 毎月の家計は赤字かトントン。ボーナスで住宅ローンの返済や年間の赤字を補填している。ボーナスがないと生活が成り立たない。
【原因】 ボーナスを「臨時収入」ではなく、「生活費の一部」として組み込んでしまっている状態です。景気の変動や会社の業績によってはボーナスが減額・カットされるリスクもあり、非常に不安定な家計と言えます。
【対策】
- 月々の収支を黒字化する:
- 何よりもまず、ボーナスがなくても「月々の収入の範囲内で生活できる」家計を目指します。
- 固定費・変動費を徹底的に見直し、毎月必ずプラスで終えられる仕組みを構築することが最優先課題です。
- ボーナスの使い道を事前に決めておく:
- 「年間支出予測シート」を活用し、ボーナスの使い道を「①貯蓄」「②住宅ローン繰り上げ返済などの投資」「③大きな特別費の支払い」「④ご褒美」といったように、優先順位をつけて事前に割り振っておきます。
- 「残ったら貯金」ではなく、「まず貯金して、残りで楽しむ」というルールを徹底しましょう。
我が家の家計見直しBefore/After
ここで、少しだけ我が家の話をさせてください。
私たちも、皆さんと同じように、お金の不安を抱えるごく普通の30代夫婦でした。
第二子妊娠後、支出の急増で赤字に…
長男が2歳の時、第二子の妊娠がわかりました。
喜びも束の間、私の頭をよぎったのはお金の不安。
私はパートタイマーで、産休・育休に入れば収入は激減します。
それなのに、なぜか出費は増える一方。
つわりで料理ができず外食やお惣菜が増え、長男を遊びに連れて行くためのレジャー費もかさむ…。
どんぶり勘定だった我が家の家計は、気づけば毎月3万円ほどの赤字を垂れ流す状態になっていました。
「このままじゃ、本当にマズい…」
夫婦で顔を見合わせ、初めて本気で家計と向き合うことを決意したのです。
家計見直しシート導入で「月5万円」の黒字化に成功
私たちが最初に取り組んだのが、この記事で紹介した「家計見直しシート」の作成でした。
まずは1ヶ月、すべての支出を書き出してみると、衝撃の事実が次々と発覚しました。
- 夫が会社帰りに毎日買う缶コーヒー代:月6,000円
- ほとんど見ていない動画配信サービス:月2,000円
- 夫婦それぞれのスマホ代:合計15,000円
- 週末の「何となく」の外食:月30,000円
まさに「塵も積もれば山となる」。
これらの「無意識の支出」を見える化したことで、どこを削れば良いかが一目瞭然になりました。
【私たちが行った改善策】
- 固定費の見直し:
- 夫婦で格安SIMに乗り換え → 月8,000円削減
- 不要なサブスクを解約 → 月2,000円削減
- 生命保険の内容を見直し → 月5,000円削減
- 変動費のルール化:
- 夫は水筒持参に → 月5,000円削減
- 外食は「月2回まで」とルール化 → 月15,000円削減
これらを実践した結果、なんと家計は月5万円の黒字に転換!
赤字だった頃と比べると、実に8万円もの改善です。
節約しているのに、不思議と生活の満足度は下がりませんでした。
むしろ、「目標に向かって夫婦で協力している」という一体感が、日々の生活にハリを与えてくれたのです。
夫婦で続ける“習慣化”がカギだった
黒字化に成功して一番大きかったのは、「週末の夫婦ミーティング」を習慣にできたことです。
最初は義務感で始めましたが、今ではお互いの頑張りをねぎらい、家族の夢を語り合う大切な時間になっています。
「今月は頑張ったから、来月はあそこの美味しい焼肉を食べに行こう!」
「このペースで貯金できたら、3年後には沖縄旅行に行けるね!」
家計見直しシートという共通のツールがあるからこそ、夫婦の会話が具体的で前向きになりました。
お金の話は、決してギスギスしたものではなく、家族の未来を明るく照らすためのコミュニケーションなのだと実感しています。
まとめ|家計見直しは「作ること」より「続けること」
ここまで、30代子育て夫婦のための家計見直しシートの作り方と実践法について、詳しく解説してきました。
たくさんの情報をお伝えしましたが、最も重要なメッセージはたった一つです。
家計見直しは、「シートを作ること」がゴールではありません。「シートを使い、改善を続けること」こそが本質です。
最初の1ヶ月が勝負!小さな成功体験を積む
まずは、完璧を目指さなくて大丈夫。
「今月は、先月より3,000円でも支出を減らせた!」
「夫婦で初めて家計の話ができた!」
そんな小さな成功体験を一つひとつ積み重ねていくことが、大きな自信と継続の力につながります。
無料テンプレートで今すぐ始めよう
この記事を読んで「やってみようかな」と少しでも思ってくださったなら、ぜひ今日、この瞬間から行動に移してみてください。
まずは無料のテンプレートをダウンロードして、ご自身の収入と支出を書き出してみる。
その小さな一歩が、1年後、5年後、10年後のあなたの家族を支える、大きな大きな財産になるはずです。
未来の安心は、今日の見直しから
子育てには、お金の心配がつきものです。
しかし、その心配の多くは、家計を「見える化」し、備えることで、安心に変えることができます。
家計見直しは、未来の子どもたちへの最高のプレゼントであり、何より、今を頑張るあなた自身とパートナーへの、最高の投資です。
さあ、あなたも「家計見直しシート」という最強の武器を手に、家族の明るい未来を、その手で掴み取りましょう。


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